Vol.154
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余震対策は何をすればいい?防災士が教える「地震のあと」の暮らし方
地震のあとも暮らしは続く
ひとたび大きな地震が起きると、震源域の地中は不安定な状態に。そのため何度も繰り返し余震が起こるのです。とくに大地震のあと1週間程度は、規模の大きな余震が起こりやすいとされます。余震による被害を最小限にとどめるため、揺れたあとからでも備えの行動を起こしましょう。
家を安全に整える
就寝中に倒れてきそうな棚はありませんか? 棚の転倒対策が徹底できるまでは、棚から離れておやすみください。見える場所にワレモノを置いていませんか? 低い位置に移動させたり、タオルで包むなどの対策を。また、キッチンでは中身の入った鍋をコンロに置きっぱなしにしていませんか? 冷蔵庫もしくはシンク(流し台)に置いておきましょう。
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ライフラインの確保を
もし停電していたら、ブレーカーを切ります。これは復旧・通電したとき、通電火災が起こらないための予防策です。まだ電気が通っていれば、余震による停電に備えて、スマホやポータブルバッテリーの充電を満タンにしておきましょう。
大きな揺れを感知すると、ガスは自動的に供給を停止します。もしガスのにおいがしたら、可能な範囲でガス栓とメーターの元栓を閉め、換気を徹底し、ご利用のガス会社へ連絡しましょう。
断水していなければ、清潔な容器等に生活用水を貯めておきましょう。まれに水道水が赤茶色く濁ることがあります。これは揺れによって水道管内の鉄サビが流れたもの。しばらく水を流すと透明に戻ります。誤って飲んでしまっても、鉄サビは人体にほとんど吸収されないのでご安心を。また、水道水に空気が混ざって白く濁って見えることもありますが、汲んで放置すれば透明に戻ります。
もし断水していても、貯めた水で無理やりトイレを流すのはNG(流した先で配管が破損していて逆流したり、集合住宅では下階の部屋から汚水が溢れてしまうことも)。十分な量の非常用トイレを用意しておくと安心です。
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お風呂に入る前に
余震は入浴中に起こることも。緊急地震速報のアラームが聞こえるよう、浴室のすぐ近くにスマホを置きましょう。揺れが収まったあと、サッと動けるよう浴室前には着替えやスリッパを置いてから入浴すると安心です。
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寝る前のチェックリスト
枕元には、緊急地震速報を知らせてくれるスマホを置きましょう。夜間の移動に欠かせない懐中電灯(電池や充電式で周囲を照らすことができるもの)も、手の届く範囲に。ベッドや布団の脇には、スリッパもしくはスニーカーを置き、とっさの移動で足をケガしないよう守ります。
もしも就寝中に激しく揺れることがあれば、すぐに枕や布団をかぶって頭や体を保護します。揺れが収まったら、足元に注意しながら避難経路を確保しましょう。
まとめ:暮らしを守る、ほんのひと工夫
大きな地震のあとは「またいつ揺れるかわからない」という不安に襲われます。ちょっとした工夫や準備をしておくだけで、自宅は理想の避難所になります。できる限りの備えを整えることで、少しでも心穏やかな暮らしを取り戻しましょう。
執筆・監修:D.Sata/SAIBOU PARK/防災士
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