Vol.152
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お風呂で地震!対応行動マニュアル
脱衣所にスマホを置く
大きな揺れの場合、緊急地震速報が発表されてから揺れが到着するまでに、数秒から数十秒の猶予がある場合も。無防備な入浴時、たった数秒でも命を守るためのアクションが取れるのは大きなアドバンテージです。この数秒を最大限に活かしましょう。
緊急地震速報のアラーム音をキャッチできるよう、携帯電話を浴室前の脱衣所に置いて入浴するよう習慣づけておくことが大切です。万が一、閉じ込められて助けを呼ぶ場合にも携帯電話は活躍します。
揺れたら即ドアを開く
浴室内で揺れを感じたら、まずは浴室のドアを開放して避難経路を確保します。揺れでドア枠が歪み、浴室に閉じ込められないための予防策です。避難経路の確保と同時に、浴室内に鏡や窓ガラスがあったり、落下物の危険性がある場合は、桶(おけ)や浴槽の蓋で頭を守ります。揺れが収まるまで、転倒しないよう体勢を低くしましょう。
いちばん重要なのは、冷静でいること。一般的に、浴室は単位面積あたりの壁や梁が多いことから耐震性が高く、倒壊の可能性は低いと言われています。とにかく落ち着いて行動することを意識して。
揺れが落ち着いたら避難
揺れがおさまったら、お風呂場のガスなどのスイッチを消し、服を持って玄関などの出口に移動を。地震後の室内は、タイルやガラスが飛散していることが考えられるので、とくに足元には注意しましょう。室内の移動中も、余震による落下物や飛散物から身を守るため、頭や首を守ります。
タオル1枚のような軽装で屋外に飛び出すと負傷する危険性があるので、脱衣所には着替え一式とは別に、バスローブとスリッパのような、サッと羽織れるものを常備しておくと安心です。いつもお風呂場から部屋まで裸で移動して着替えるという方は、湯上りに着るための着替えの一式は脱衣所に置くよう習慣づけておくことをおすすめします。
浴槽での置き水はハイリスク
防災を目的に、普段から浴槽に水を残しておくことは推奨できません。とくに、小さな子どもがいる家庭ではお風呂に水を溜めておくのはやめましょう。大人が見ていない間に子どもが浴室に入ってしまい、命に関わる水の事故に繋がる危険性があるからです。
また浴槽に水を貯めておいても、数日のうちに雑菌が繁殖してしまいます。浴槽の置き水を生活用水として使う場合には、用途によってはリスクがあることを意識しておきましょう。
置き水のトイレ利用は要注意
断水が起きていたり、水道管がダメージを受けるような災害が起きた場合は、トイレの使用はできません。汲みおいた水で、無理やりトイレを流すのはNG。自宅のトイレが無事に見えても、流した先で配管が破損していて逆流したり、集合住宅では下階の部屋から汚水が溢れてしまうことがあるからです。こういった場合には、非常用のトイレを使いましょう。
送電線の断線や計画停電のように「電気が止まっただけ」であれば、汲み置いた水でトイレを流すことができます。一般的な水洗トイレは、水を流すことには電力を使っていないからです。
ただし、近ごろ人気のタンクレストイレ(直結した水道水を流すタイプの、貯水タンクを併設していないトイレ)は注意が必要です。このタイプのトイレは、排水のために電磁弁を使っているので、停電すると水が流せません。とはいえ各メーカーは、停電時でも排水できるためにレバー等を便器の裏側に設置しているので、ご自宅のトイレの停電時の使い方を平時に一度チェックしておきましょう。
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まとめ:いま揺れたら?の練習を
無防備な入浴中の地震は、不安に感じます。たとえシャンプー中で髪が泡だらけの状態でも、まずは命を守る行動を最優先しましょう。突然の出来事で、気が動転してしまうこともあるでしょう。ぜひ今日お風呂に入るときは、「いま揺れたらどうする?」というイメージトレーニングをしながら入浴してみてください。
日頃のシミュレーションは、いざというときのスムーズな判断・行動に欠かせません。家族のうち誰がお風呂に入っていても、家族全員が冷静に対応できるよう、しっかりと対応策を共有しておくと安心です。
執筆:SAIBOU PARK MAGAZINE編集部
監修:D.Sata/SAIBOU PARK/防災士
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