Vol.179

雷の音が聞こえたら壁から離れる?近づく?意外と知らない雷からの避難方法

他の気象災害と比べるとあまり目立たない存在に感じる「落雷」。しかし万が一落雷に遭ってしまうと、命を脅かす危険があります。雷が鳴ったらすぐに適切な行動ができるように、正しい避難方法を知っておきましょう。

安全な場所と危険な場所はココ

基本的には、「雷鳴が聞こえた」時点ですぐに安全な場所へ避難するのがベスト。雷雲は数十キロに及ぶため、かなり遠くで光ったり音が聞こえたりしても、次の瞬間にはすぐ近くに落ちることもあるので油断は禁物です。

避難先として最も安全なのは、鉄筋コンクリートの建物や自動車、バスや列車などの内部。ゴロゴロっと聞こえたら、『建物か車の中へ』と覚えてください。ただし、軒先は危険なので避けて
避難したら、窓を閉めて金属部品には触らないよう注意が必要です。一方、グラウンドやゴルフ場、屋外プール、堤防や砂浜、海上などの開けた場所の他、山頂や尾根などの高所は落雷の危険が高いため、急いで避難しましょう。

また、一見安全に思える木の下も非常に危険な場所。木に落ちた雷がそばにいる人体へ飛び移る側撃雷によって死傷する場合もあります。

屋内に避難していればひとまず安心ですが、実は木造建築の場合は電話線や電源線、アンテナ線などから電化製品を通じて人が感電する危険も。水道の蛇口などの金属も危険なので触れないようにしましょう。雷が近づいたら、電化製品や天井、壁から1メートル以上離れておくとさらに安心です。

近くに避難できる場所がない時は「保護範囲」と「雷しゃがみ」

避難したくても周囲に安全な建物や乗り物がない場合のために知っておきたいのが、「保護範囲」と「雷しゃがみ」「保護範囲」は電柱や鉄塔などの高い建物の頂上を45度で見上げる範囲で、その物体から4メートル以上離れた場所を指します。

広いグラウンドなどは『雷しゃがみ』を


避難場所がない時は、保護範囲内で「雷しゃがみ」と呼ばれる姿勢を取るのが基本。「雷しゃがみ」とは、両足をそろえてつま先立ちでしゃがんだ状態のことで、姿勢が低く、かつ地面との接地面が最小限になるため、より安全となります。

しゃがむよりも地面に寝転んだり座ったりする方が低い姿勢になりますが、地面に接触している部分が増えることで感電する危険性が高まってしまうため逆効果。最も安全な「雷しゃがみ」の姿勢で待機するようにしましょう。また、落雷の音で鼓膜が損傷するのを防ぐために両手で耳をふさぐことも忘れずに。

雷鳴が聞こえない状態が30分続けば一安心

雷が去ったように見えても、まだ安全とは言い切れません。活動を再開しても大丈夫だとされている目安は、「雷鳴が30分間聞こえない」状態になるまで。ただし、念のために周囲の雷雲の有無や気象庁が発表する雷注意報なども合わせて確認してください。

予測が難しく、突然発生する事が多い雷。しかし事前に避難方法を知っておけば、いざという時に適切な行動をとることができるはず。雷が発生したらすぐに冷静に安全な場所に避難し、自分や周囲の命を守りましょう。

執筆:SAIBOU PARK MAGAZINE編集部
監修:SAIBOU PARK/防災士

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