Vol.110

防災グッズの本当に必要なもの!最低限でも防災バッグに欲しい2つの中身

最低限必要なものは

予算がない、面倒くさい、備蓄する場所がない。
いろいろな理由を背景に、備えるべき最低限のものを尋ねられます。いちばんシンプルな回答は「発災で死なない対策を。そして、飲み水と非常用トイレ」です。

災害用トイレ 5個セット 1,375円(税込)

災害発生後の生存確率を、少しでも高めるための策を、日頃から講じておくことは「防災」の大前提です(家具の配置を見直す、消火器を用意するなど)。

また災害による直接死を逃れたとして、生き続けるためには水が必要です。人間は絶食状態であっても、水と睡眠が取れれば2〜3週間は生きられると言われていますが、水がなければ4〜5日で死んでしまいます

そして命ある限り、排泄を我慢することはできません。
多くの災害ではトイレ(下水)が使用できなくなりますが、その辺で適当に……という訳にはいきません。人間の排泄物には多くの細菌が存在しているので、その辺に埋めたり放置すれば感染症や害虫の発生を引き起こします。本人だけでなく、環境を共にする全員の二次被害を防ぐためにも、排泄物を衛生的に処理するための道具は絶対に必要なのです。

以上の理由から、最優先で備えるべきは飲み水非常用トイレです(最低でも3〜7日分)。

自分に合わせたカスタマイズを

上記の話は極限までスリム化させた「備え」の話であり、同時に個人が行う防災活動のスタート地点でもあります。そこから自分にとって欠かせないもの、あったらうれしいもの、などを順々に肉付けすることで手厚い備えを実現していくのです。

何をどうしたらいいのか分からない、という場合には以下の3つの備えをバランスよく整えることを意識すると、考えを整理しやすくなるかもしれません。

①被害を最小限にする備え

家屋の免震・耐震補強工事を行ったり、冷蔵庫や棚、プロパンガスを固定することで、家そのものが被るダメージを軽減します。部屋の中にあるガラス製品を割れにくい素材に変えたり、避難経路になる廊下に物を置かないなど、ちょっとした生活習慣を意識するだけでも被害は減らせます。

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②自宅から逃げ、生活を立て直す備え

自宅での被災時、倒壊や火災や浸水の危険が迫った場合は命を優先し、とっさに家を捨てなければなりません。保険による補償範囲の見直し、家の周辺ではどんな災害が起こる危険性があるのか、どこに逃げたらいいのか。そういった下調べに加えて、災害後も続いていく人生を立て直すために持ち出す、最低限の荷物を用意する必要があります。

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③ライフライン断絶への備え

電気・水道・ガス・物流が断たれることを想定しましょう。生活用水・栄養補給・排泄といった最低限の自活に向けた備えは、できれば1週間以上の分量が必要。地域によっては防寒対策、持病や体質によっては医薬品や医療機器が欠かせません。さらに電力や熱源の用意があれば、被災後のQOL(生活の質)が高まるでしょう。

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目安ボリュームは3〜7日

「ライフライン断絶への備え」という観点では、最低でも3日間、できれば1週間以上の期間、外界と遮断されても自活して生き残れるだけの日用品を備蓄することを推奨しています。大きな災害であればあるほど、また都市部であるほど、救援物資などの公助を頼ることが難しくなるでしょう。

まとめ:まずは最低限の備えを

どんなライフスタイルであれ、まずは飲み水と非常用トイレを用意しましょう。日本では、南海トラフ巨大地震や首都直下型地震のような予測されている災害だけでなく、いつどこで大きな災害が起きても不思議ではありません。最初から100%の防災を目指すのではなく、できる範囲で少しずつ、積み重ねていくことが大切です。

執筆・監修:D.Sata/SAIBOU PARK/防災士

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