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Vol.86
部屋づくりに防災目線を!暮らしを守る4つのテクニック
新生活は絶好のチャンス
引っ越しや模様替えなどは、部屋の安全を見直す絶好のタイミング。災害から身を守るための部屋づくりのコツを解説します。同時に、現状の安全度チェックとしてもお使いいただけます。
1:地震対策グッズは「併用」が鉄則
冷蔵庫や食器棚など、家具の地震対策はL字金具などを使った壁や柱への固定が基本です。ただし賃貸などで家具・家屋を傷つけられない場合には「耐震ジェル」や「ストッパー」や「突っ張り棒」を使うしかありません。
ところが、いずれのアイテムも単体で使っただけでは、期待する効果が得られない場合が。東京都が行った転倒防止グッズの性能テストでは、どのタイプの商品を使った棚も、震度6強の揺れには耐えられず転倒する結果に終わりました。
一方で、「突っ張り棒+耐震ジェル」や「突っ張り棒+ストッパー」のように、家具の上下それぞれに対策グッズを組み合わせて併用することで転倒防止効果が高まるケースが確認されました。組み合わせ後の強度は、なんとL型金具に相当。以下の動画では、その効果を確かめることができます(出典:東京くらしWEB)
2:避難先と連絡手段を用意
お住まいの地域に、どんな災害の危険性が潜んでいるのかを教えてくれるのが「ハザードマップ」。たった1分程度で調べられるので、ぜひ家の周辺情報を検索してみて。また携帯電話が使えなくなったとき、どうやって大切な人たちを連絡を取り合うか、事前に決めておくと安心です。
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住所検索で危険度チェック!かんたんハザードマップ使いこなし術
3:最低限の防災グッズは用意
非常食は最低でも3日分の備えが必須です。より手間のかからない非常食のセットを用意するのであれば、料理のバリエーションが幅広く5年の長期保存ができる「非常食3日間満足セット」がおすすめです。
また停電や断水など、トイレが使えなくなる災害が多発していることを鑑み、十分な量の非常用トイレを備蓄することを推奨します。こちらも推奨量は最低限でも3日分。非常用トイレがあれば水を使わずに、いつも使っているトイレで用を足すことができます。
4:細部の安全確認をチェック
重いものは低い場所に置くのが鉄則ですが、浸水の恐れがある地域では貴重品は上階に置くなどの工夫が有効です。額縁やオブジェなどの落下して割れるものは、割れない素材のものに変えるか、下にクッションとなる物を用意しておきましょう。
キッチン
□冷蔵庫は徹底的に転倒対策、滑り止めを設置
□調理家電は低い場所、滑り止めシートに置く
□刃物や割れ物、鋭い箸は棚などに収納
□棚の扉は飛び出し防止対策を
□吊り棚に重い物を詰め込まない
□すべての棚板に滑り止めシートを設置
リビング・ベッドルーム
□テレビはテレビ台や壁に固定
□本棚など背の高い家具は転倒対策を徹底
□家具のキャスターはロック
□家具は倒れても出入り口をふさがない配置に
□コンロやストーブの周りに燃えやすいものを置かない
□電化製品のそばに水槽や花瓶を置かない
□電気コードをカーペットや家具の下敷きにしない
その他
□避難経路になる廊下に不要な物を置かない
□玄関に出しておく靴は最小限にする
□窓や鏡に飛散防止フィルムを貼る
まとめ:ライフスタイルに防災目線を
安全のためとはいえ、生活動線が変わるような模様替えを後から行うのは気が進まないもの。新生活をスタートするタイミングで、これまでのライフスタイルに防災の目線をプラスしてみませんか。ちょっとした心がけが、もしものときのあなたを救うことになるかもしれません。
執筆・監修:D.Sata/SAIBOU PARK/防災士
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出典
商品テスト結果「家具転倒防止器具の性能」/東京都
https://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.jp/anzen/test/kagu_tentouboushi.html
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