Vol.166
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火山からため池まで!意外と多い「ハザードマップの種類」を確認

自らの命を守るために
日本は地震や台風、大雨など、さまざまな自然災害が起こりやすい国です。いざという時に身の安全が確保できるよう、確認してほしいのが「ハザードマップ」。
名前は聞いたことがあっても、詳しくは知らないという方も多いのではないでしょうか。最新の知見に基づいて作成されているハザードマップ。家族や地域で的確に活用することで、命や財産を守る有効なツールとなります。
ハザードマップは8種類?
各自治体や防災機関が作成している「ハザードマップ」は、地域ごとの災害リスクをわかりやすく示した地図です。実は大きく分けて8つの種類があります。
◻︎洪水ハザードマップ
◻︎津波ハザードマップ
◻︎火山ハザードマップ
◻︎地震ハザードマップ
◻︎土砂災害ハザードマップ
◻︎高潮ハザードマップ
◻︎内水ハザードマップ
◻︎ため池ハザードマップ

代表的なものが「洪水・内水」のハザードマップ。これは河川の氾濫による「洪水」と、側溝や排水口、下水道などから水があふれる「内水」の危険度を表したもの。
「内水」は、たとえ川が近くにない高台であったとしても、周りより低く水が集まりやすい場所では危険度が高まります。「洪水」のマップのみを確認して水害の恐れはないと判断せず、必ず「内水」のマップもチェックしておきましょう。
水害関連では、他にも「高潮」や「津波」のハザードマップがあり、どちらも浸水深を予測。「高潮」のマップは、台風や発達した低気圧によって高潮が発生した場合を、「津波」のマップでは、津波が陸上に押し寄せた場合をそれぞれ想定しています。
特に津波は、他の水害に比べてパワーが強力。同じ浸水深であったとしても被害の度合いが変わってくるので、特に注意しましょう。
ハザードマップを重ねて確認しよう
ここまでの3種類のマップと、大雨や地震などが原因で起こる崖崩れや土石流、地すべりの可能性を示す「土砂災害」のマップは、国土交通省が運営する「ハザードマップポータルサイト」で確認できます。
国土交通省:ハザードマップポータルサイト
複数のハザードマップを重ね合わせて一度に全ての災害リスクを表示してくれる「重ねるハザードマップ」と、全国市町村が作成したハザードマップをまとめたリンク集「わがまちハザードマップ」で構成されていますので、ぜひ活用してみてください。

以下の記事で、ハザードマップの具体的な使い方を解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
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住所検索で危険度チェック!かんたんハザードマップ使いこなし術
意外と知らない「ため池ハザードマップ」とは?
その他のハザードマップには、「火山」や「地震」といった災害のリスクを確認するマップや、あまり知られていないものでは、ため池が決壊した時に想定される浸水深を予想する「ため池ハザードマップ」というものまであります。
さらに住宅地における地盤・土地利用に関する危険性を示した「宅地ハザードマップ」や、避難所の場所や災害時の避難経路を示した「避難所ハザードマップ」、高齢者や障がいのある人向けに、避難場所や支援体制を明記した「避難行動支援ハザードマップ」などもあります。

ハザードマップの中には、自身の生活圏内ではあまり必要のないマップもあるかもしれません。しかし災害は「まさか自分が……」ということも十分に起こりえますし、ハザードマップを確認してみることで、思わぬ災害のリスクに気づくこともあるでしょう。
この機会にぜひ、ハザードマップをチェックして災害時の対応を確認してみてください。
執筆:SAIBOU PARK MAGAZINE編集部
監修:SAIBOU PARK
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出典
国土交通省/ハザードマップポータルサイト
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