Vol.154
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台風・大雨で避難!ベストなタイミングと持ち物は?
避難のタイミング
政府は水害など災害の危険度を警戒レベル1からレベル5までに分類しています。災害時には自治体が警戒レベルに合わせた避難情報を発表。ウェブサイトやSNS、テレビやラジオで発信しています。
「警戒レベル3」が発令されたら、高齢者や障害者、乳幼児がいる家庭は避難を始めましょう。河川や崖の近くに住んでいる人も避難の対象です。ただし警戒レベル3以下でも、もし近隣の様子を不安に感じる状況であれば、迷わずに避難を開始して。
「警戒レベル4」が出されたら、危険な場所から全員が避難します。
避難時の服装と注意点
どんなに大雨でも、靴は履き慣れたスニーカーを選びます。長靴やレインブーツは、中に水が入って重くなり、歩きづらくなる危険性があるからです。サンダルは脱げて流されてしまうため避けましょう。
道路には様々なものが浮いて流されてきます。ぶつかってケガをしないよう、真夏でも長袖・長ズボンの着用を。また片手がふさがるので傘の使用は避け、レインコートを着用しましょう(用意がなければゴミ袋でも代用可)。
浸水した道路を歩くときは、マンホールや側溝への注意が必要。マンホールはふたが外れていることがあり、転落の恐れがあります。園芸用の支柱や傘など、長い棒を杖代わりに、歩く先をトントン叩いて確かめながら前進しましょう。
あってよかった!持ち物リスト
過去の大雨被害による避難時に「あってよかった」という声が多いアイテムを一覧にまとめました。プラスして、家族ごとに必要なものを用意しましょう。足元や視界が悪い状態での避難になるので、荷物は最低限のボリュームでまとめるのが原則です。
カテゴリ | 持ち物 |
---|---|
食品・飲料 | 非常食やお菓子など |
衛生品 | 歯磨きセット アルコール消毒液 ウェットティッシュ 生理用品 コンタクトレンズ マスク 体温計 トイレットペーパー せっけん類 携帯用トイレ |
生活用品 | スマホ 充電器 携帯ラジオ 懐中電灯 電池 敷物 電源タップ |
衣類 | タオル 替えの下着・肌着 |
貴重品 | 印鑑 通帳 運転免許証などの身分証明書 健康保険証 小銭 |
そのほか | 常備薬 メガネ 筆記用具 ゴミ袋 |
避難時に使用 | リュックサック スニーカー 長袖・長ズボン レインコート |
どこに避難するか
迫る災害から逃れるために家を離れる「⽴退き避難」が必要な場合には、市町村が指定した各災害に対応した避難場所への避難、もしくは安全な場所にある親戚・知⼈宅への避難などが考えられます。ただし、すでに周辺で災害が発⽣している場合など、⽴退き避難がかえって危険な場合は、少しでも命が助かる可能性の⾼い⾏動として、後述の「緊急安全確保」を⾏います。
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逃げ遅れたら「垂直避難」
「警戒レベル5」は、安全な避難が難しい状況です。すでに災害が発⽣または差し迫った状況なので、直ちに命を守る⾏動をとってください。もしくは道路の冠水などで安全な避難が難しい場合には「垂直避難」に切り替えます。自宅の上階や近隣の頑丈な建物の上階(室内でも崖から一番遠い部分に)に逃げるなど、少しでも身の安全を確保できる、近くの高い場所へ避難します(緊急安全確保)。
まとめ:自主的に早めの避難を
気象庁や市区町村が災害の状況を把握するのには、時間がかかる場合があります。避難レベルに関わらず、不安を感じた時点で自主的に早めの避難を。
きっと自分は大丈夫だろう、は非常に危険です。過去の被災者は「まさか自分がこんな目に」と言う方がほとんど。遠方に住む家族や友人からの声かけも有効です。ご自身の大切な人が住んでいるエリアに危険が迫っているときは、遠慮せずに避難を促す連絡を入れてみましょう。
未曾有の大雨による被害は、年々激化しています。氾濫したことのない河川が洪水を起こし、崩れたことのない崖が土砂災害を起こす時代。自宅に限っては平気と油断せず、日頃から避難場所を確認したり、避難ルートを歩いてみるなど、備えを整えておきましょう。
執筆・監修:D.Sata/SAIBOU PARK/防災士
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出典
首相官邸/避難はいつ、どこに
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