Vol.154
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【2024年版】非常食は何日分が必要?選び方と保管のコツ
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作り置きおかずも大切な「非常食」!
大雨や地震といった自然災害は、季節・地域を問わず日本全国で起こっています。テレビやネットで恐ろしい情報を目にすれば誰もが不安になり、何かしら備えようと思うもの。防災アクションは数あれど、まずは非常食の備蓄からスタートする方も多いのでは。とはいえ、何をどれぐらい用意したらいいのか迷いますよね。
備蓄や非常食と聞くと、なにか特別なアイテムを用意しなければいけないと思いがちですが、備えのポイントは「保存のきく食料品が、どれぐらい家の中にあるか」という点。つまり、普段から作り置きしているお惣菜や、炊いたあとに冷凍しているお米、まとめ買いしたレトルト食品やお菓子も「非常食」の一部なのです。
いつも通りの食事ができることは、被災時の大きな安心感につながります。しかし先述のような食料は日常生活のなかで短期間のうちに食べてしまうことが多いので、自宅の防災備蓄として総量を把握しつづけることが難しいという弱点も。管理のしやすさを求める場合は、あらかじめ長期にわたる保管を目的として設計された非常食をまとめて用意しておくと、いつでも備蓄ボリュームが確認しやすくなります。
備蓄すべき非常食は最低3日分
非常食は最低限でも3日分を備蓄することが推奨されています。これは電気・ガス・水道などの生活インフラがダメージを受けるような大災害が起きた場合、通信や交通などを含めたライフラインの復旧には3日かかるとされているからです。また救命活動の現場では、災害直後72時間(3日間)が勝負と言われています。「黄金の72時間」や「72時間の壁」とも呼ばれる、被災者を高い生存率で救出できるこの期間は、何よりも人命救助が最優先されます。
これらの理由から、災害発生後の3日間は物資の支援を期待するのではなく、自分の力(備蓄)で生き抜くことが不可欠になります。深刻な災害であるほど、支援物資の到着やインフラの復旧には時間がかかります。最低限でも3日分、できれば7日分以上の備蓄を心がけましょう。飲料水は1日あたり3リットルの備蓄が目安ですが、とくに食事の必要量は個人ごとの年齢や体型や食生活に大きく左右されます。いっしょに暮らす家族など全員が十分に食べられるだけの総量を知るために、いつもの食生活を改めて観察してみましょう。
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ワンランク上の非常食選びは「バリエーション」と「温度」が鍵
どれぐらいの量が必要か分かったところで、つぎは何を備蓄するか考えましょう。非常食を用意するとき、考え方のキーワードになるのは「バリエーション」と「温度」です。ストレスだらけの避難生活において、食事は数少ないお楽しみの時間。すこしでも満足度の高い食事を実現するためには、いくつかのポイントがあります。
そのひとつが「バリエーション」。一皿のボリュームを求めるよりも、品数が多い方が味覚を豊かに刺激してくれます。和食と洋食、塩辛い味付けと甘い味付け、といった味や食感のバリエーションの幅にも気を配ってみましょう。味覚に変化を与えることは、総量を増やさずに満足感を得るために役立ちます。もうひとつのポイントは、食事の「温度」。状況によっては電気やお湯の確保が難しくなることも想定されますが、温かい食事は心が落ち着いて満足度が高くなるものです。みそ汁やレトルトカレーやアルファ米(水もどし米)など、常温でも食べられて、温めることでよりおいしく食べられる非常食を取り入れておくのがおすすめです。
味や食感のバリエーションに幅があり、温度変化を楽しめるメニューを用意できると、非常時も食事の時間が豊かなものになり、ワンランク上の防災備蓄を実現できるでしょう。
おいしく進化したイマドキの非常食
「非常食は味がイマイチ……」というのは、一昔前の話。科学の進歩とともに、最近の非常食はおいしく進化しているのです。ふわふわのパンが入った缶詰や、冷たい水だけでもおいしく戻せる海老ピラフ、片手でサッと栄養補給できるスティック羊羹、温めなくても固まらずになめらかなカレーなど、夢のようなグルメが揃っています。
・新食缶ベーカリー コーヒー
・えびピラフ 尾西食品
・えいようかん
・常備用カレー職人3食パック【中辛】
こだわり派にはローリングストックがおすすめ
備蓄食だって食べ慣れた美味しさを追求したい! という方には「ローリングストック」がおすすめ。普段から多めに食料品を買っておき、食べたら食べた分だけ新しく買い足すことで、いつでも家に一定量の食料備蓄がストックされている状態をキープする方法です。日常生活の中で、いつものごはんとして消費しながら備蓄できるので、もしものときも普段に近い食生活を送れることが目的になります。
どんどん食料品を食べていくので、賞味期限を切らして食品ロスを増やしてしまう心配が小さい点もローリングストックの魅力。常温で保存でき、賞味期限が長く、すぐに食べられるという点でレトルト食品や缶詰、フリーズドライのスープなどはローリングストックにぴったりです。キャンプや登山に行くときに持っていくことでストックを回すのもおすすめ。いつもの食卓にプラスしやすいのはもちろん、普段あまり料理をしないという方でも、おいしい加工品を食べ回していきやすい点は大きなメリットですね。
さらに自宅にストックがあれば、忙しくて料理の時間が取れない日は存分にレトルトに頼るなど、家事の時短にもなります。いずれも賞味期限前においしく食べることが重要になるので、それぞれのアイテムの賞味期限をしっかりと管理しやすい収納を心がけましょう。
お手軽派には非常食セットがおすすめ
ローリングストックは防災備蓄としても、普段の炊事の手助けにもなるのでおすすめです。一方では、賞味期限の管理や収納に工夫が必要といった手間のかかる一面も。もっとかんたんに防災備蓄を揃えておきたい、という方は非常食セットを購入してしまうのがおすすめです。
セットに含まれる商品は賞味期限が揃っていて、メニューのバリエーションが広く設計されているので、あれこれ悩む必要がありません。購入した非常食セットに、お好みの保存食をプラスすれば、オリジナルの備蓄食を完成させるのもラクラク。用意したい人数や日数に合わせて手軽に選べるのもセット商品ならではのメリットです。気がついたら全ての食料品が古くなっていた、なんてことがないように、セットの賞味期限がいつ切れるかだけは、外箱に書いておくなどして忘れないようにしましょう。
持ち出し用は別途用意
ここまで解説したのは、自宅に備蓄しておくべき食料について。家屋が倒壊しそうなとき、火災が迫っているときなどは、最低限の荷物をサッと持って家から逃げ出す必要があります。「非常用持ち出し袋」として、備蓄食料とは別に用意をしておくことを強く推奨します。
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まとめ:迷ったら、3日分
防災備蓄として何日分の非常食を用意したらいいか迷ったら「まずは3日分」と覚えておきましょう。バリエーションの豊かさと、温めてもおいしく食べられることを気にかけると、満足度の高いメニューが用意できます。最近の非常食はおいしく進化しているので、まずは食べ比べてみて好みのアイテムを知っておくことも重要です。
その上でローリングストックや非常食セットの用意など、ご自身のライフスタイルにマッチした方法で備蓄を進めると無理のない防災を実現できます。もしものときに困らないよう、「備え」のある暮らしを整えておきましょう。
執筆・監修:D.Sata/SAIBOU PARK/防災士
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出典
首相官邸/災害に対するご家庭での備え~これだけは準備しておこう!~
http://www.kantei.go.jp/jp/headline/bousai/sonae.html
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