Vol.173
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どんな時に発令されるの?Jアラートの仕組みと受信方法を分かりやすく解説

最近耳にする機会が増えたのが、「Jアラート」という言葉です。何となく聞いたことはあっても、具体的な内容や発令条件については詳しく知らない人も多いのでは?いざという時に慌てないためにも、Jアラートの基礎知識を学んでおきましょう。
弾道ミサイル発射や大地震などの緊急事態で発令
Jアラートの正式名称は「全国瞬時警報システム」。すぐに避難しなければならないような時間的余裕のない災害などが発生した際に、携帯電話や行政のスピーカー、テレビなどに瞬時に情報を伝達するためのシステムです。
いくつかの種類がある緊急情報の中でも特に耳にすることが多いのが、弾道ミサイルの発射などの「国民保護情報」や、強い地震が予測される際の「緊急地震速報」。他にも、東日本大震災クラスの「大津波警報」や通常の「津波警報」、さらには火山が噴火した際の「噴火速報」など、さまざまな緊急事態において発令されます。
Jアラートの具体的な音声は、総務省消防庁のウェブサイトで確認することが可能。突然Jアラートが鳴っても冷静に行動できるように、事前に一通り聞いておくことをおすすめします。
確実にJアラートを受信するためには設定が大事
Jアラートの通知はスマートフォンにも送信されますが、事前に設定をオンにしておかなければ受信されません。
iPhoneの場合は「設定」アプリを開き、「通知」画面を表示した後、最下部にある「緊急速報」をONにすることで受信可能に。また、「常に警報音を鳴らす」を有効にすると消音モード時でも警報音が鳴るため、より確実に通知を受け取ることができます。
Androidスマートフォンの場合は、端末やOS、事業者などによって設定方法が異なるので注意が必要。各事業者のホームページなどで詳しい設定方法を確認し、Jアラートを受信できるようにしておきましょう。

JアラートとLアラートの違い
Jアラートとよく似た言葉に「Lアラート」がありますが、それぞれ役割が異なります。
Jアラートは、国(政府)が発信する緊急情報を、全国に一斉に伝えるシステムです。ミサイル発射情報や大規模地震など、命に関わる重大な危険が迫ったときに、スマートフォンや防災無線を通じて自動的に通知されます。
一方、Lアラートは「災害等公共情報共有基盤」と呼ばれ、地方自治体や関係機関が発信する地域住民向けの災害情報を共有する仕組みです。主な情報内容は、避難情報、避難所情報、ライフラインに関する情報(断水・停電など)が中心です。
ただし、Lアラートは個人が直接利用するものではありません。地方自治体や報道機関、防災アプリ運営者などがこの仕組みを使って情報を取得し、それを私たちに届けます。情報の伝達方法は、自治体のウェブサイト、災害対策アプリ、報道機関、メール配信サービスなど様々なメディアを通じて行われます。
Lアラート情報を活用した防災アプリ一覧【全国版】(総務省HP)
もしもの時に備えて
Jアラートを確実に受信するため、スマートフォンの緊急速報通知の設定を確認しておきましょう。
あわせて、お住まいの自治体が提供するアプリやメール通知にも登録しておくことで、Lアラートを通じた地域の災害情報もスムーズに受け取れます。
国・自治体それぞれの情報源を活用し、災害への備えを万全にしておきましょう。
執筆:SAIBOU PARK MAGAZINE編集部
監修:SAIBOU PARK/防災士
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