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「警報」と「特別警報」の違いって?気象庁の“警戒レベル”をおさらいしよう

大雨や暴風の際に、気象庁から発表される「警報」や「注意報」。しかし、実際にどのような分類になっているのかを理解していないと危機感も持ちにくく、いざという時に避難が遅れてしまう危険性があります。的確な判断ができるように、警報や注意報の種類や内容を再確認しておきましょう。
災害情報の発表は2タイプある
政府は大雨などによる災害の危険度を警戒レベル1からレベル5に分類しています。
多くの場合はまず気象庁から防災気象に関する警戒レベル相当情報が発表され、それを受けた自治体が警戒レベルに合わせた避難情報を発表します。
●『警戒レベル相当情報』とは
国土交通省、気象庁、都道府県等が発表する防災気象情報に付されるもので住民の方々が主体的に避難行動等を判断するための参考となる状況情報。
●『警戒レベル』とは
市町村が発令する避難情報等に付される数字で、災害発生のおそれの高まりに応じて住民の方々がとるべき行動と当該行動を住民の方々に促す情報。
市町村は防災気象情報のほか、様々な情報を踏まえ避難情報を発令するため、同じレベル相当の防災気象情報と避難情報の出るタイミングが必ずしも同時になるわけではありません。
気象警報・注意報の基本分類は4つ
気象庁が発表する警報や注意報(警戒レベル相当情報)の段階は、「早期注意情報」「注意報」「警報」「特別警報」の4つ。警戒レベルに応じて分類されており、災害の危険度が高まるにつれてレベルが上がっていきます。
まず、一番軽い段階が「早期注意情報」で、警戒レベルは5段階中の1に相当。大雨や暴風、暴風雪、大雪、波浪、高潮などの災害に備え、心構えを持つよう呼びかけるものです。具体的な危険は差し迫っていませんが、念のためにニュースや今後の天気予報などをチェックしておきましょう。
次の「注意報」は警戒レベル2で、避難行動の確認が必要となる段階。ハザードマップで避難経路、避難先を把握しておくことが推奨されますが、注意報の時点であればまだ避難はしなくても問題ありません。

警報が発表されたら避難が必要な場合も
「警報」は警戒レベル3に相当し、各自治体が「高齢者等避難」を発表する基準。大雨や洪水などが原因で、災害が発生する可能性が高まった状態です。避難に時間がかかる高齢者や体の不自由な人などは、早めに安全な場所へ移動することが大切。高齢者以外でも、不安を感じたら自らの判断で避難してください。
警報の中でも特に危険度が高いのが、警戒レベル4に相当する「土砂災害警戒情報」「高潮特別警報」「高潮警報」。災害発生の危険性が極めて高く、高齢者だけでなくすべての住民が避難の検討をするべき状況です。特に土砂崩れの恐れがある地域や高潮の影響を受けやすい沿岸部に住んでいる場合は、さらにリスクが上昇。自治体の指示に従い、速やかに避難しましょう。

特別警報はすぐに避難が必要な危険な状況
そして、最も危険な段階が「特別警報」。警戒レベル5に相当し、すでに何らかの災害が発生している可能性が極めて高いことを示します。特別警報が発表された場合は、命の危険が迫っているため、ただちに身の安全を確保することが最優先。避難が困難であれば、少しでも浸水しにくい高い場所や崖から離れた部屋、近隣の頑丈な作りで高さがある建物へ移動するなど状況に応じた判断が必要です。

「自らの命は自らが守る」意識を
自然災害が多い日本。いざという時に適切に対応するためにも「警報」と「注意報」の内容を理解し、警戒レベルに合った判断と避難をしてください。
たとえ避難指示などが出されていなくても、キキクルやウェブサイトやSNS、テレビやラジオ情報などの防災気象情報をチェックして、危険を感じたら、自ら避難の判断をとるよう心かげましょう。
執筆:SAIBOU PARK MAGAZINE編集部
監修:SAIBOU PARK
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