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Vol.94
ひとつでも当てはまったら要注意!キッチンの危険度セルフチェック
キッチンは「超」危険地帯
大きな地震が発生すると、家の中でもキッチンはとくに危険なエリアになります。鋭利なもの、高温のもの、割れやすいもの、重いもの。揺れによって想定外の動きをされると、ケガに直結するものばかりが揃っているからです。
セルフチェックで安全確認
つぎのチェックリストのうち、ひとつでも思い当たるものがある方は要注意。ご自宅だけでなく、離れて暮らす家族や実家の状況も合わせて思い出してみましょう。
□ スープや煮物などが入った鍋をコンロに放置しがち
□ 洗った包丁や菜箸などが見える場所に置きっぱなし
□ 種類やサイズの異なる食器を積み重ねて収納している
□ 冷蔵庫や背の高い食器棚に転倒防止対策をしていない
□ 割れもの、重いものを高い場所に置いている
□ 調理家電や棚板に、滑り止めシートを敷いていない
□ 棚の扉に留め具や耐震ラッチを取り付けていない
□ すぐ手に届く範囲に消火器を用意していない
複数個が当てはまってしまった方は、今すぐにも見直しが必要です。手遅れになってしまう前に、正しい知識で、正しく備えましょう。
隠す収納が大原則
おしゃれな食器、ホーロー鍋や包丁スタンドは「見せる収納」をしたくなりますが、防災士目線では絶対にNG。震度6や7以上の揺れでは、固定されていないあらゆるものが飛び交う状況になるからです。不意に飛んできて危険に感じるものは、原則として「隠す収納」でお願いします。
棚の中で、種類やサイズの異なる食器をスタッキング(積み重ねて収納)するのはバランスが崩れやすく、危険です。棚板には100均などで手に入る滑り止めシートを必ず敷きましょう。
配置は落ちる&割れる前提で
大きな揺れがくると、コンロに置きっぱなしの鍋は、床に落ちます。ロックされていない棚の食器は、飛び出して、割れます。直撃すれば致命的ですし、逃れたとしても復旧には大変な労力と時間がかかります。戸棚のロックや滑り止めシートの活用を基本としつつ、落ちて割れても被害が最小限に済むような配置を心がけましょう。
就寝時などに、スープや煮物などの料理を鍋に入れっぱなしにするのであれば、コンロに置くのは避け、冷蔵庫やシンクなど鍋の動きが制限される場所へ格納を。
対策は複数使いが有効
食器棚など家具の転倒対策は、L字金具などを使った壁や柱への固定が基本。ただし賃貸などで家具・家屋を傷つけられない場合には耐震ジェルや転倒防止ストッパー、突っ張り棒を使うしかありません。
東京都の調査では、これらの耐震アイテムは単品で使うのではなく「併用」するのが正解。例えば食器棚の上には突っ張り棒を設置し、下には転倒防止ストッパーを挟むといった具合に、複数のアイテムを組み合わせることで強度が増すことがわかっています。(出典:東京くらしWEB)
まとめ:暮らしを守るために
キッチンの防災対策をしておくことは、災害のあとも暮らしを続けていく重要なポイントになります。被害を最小限に留め、最速で復旧が完了できるように、日頃からシミュレーションをしながら備えのアクションを起こしましょう。
執筆・監修:D.Sata/SAIBOU PARK/防災士
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