Vol.23

ライフライン復旧まで数ヶ月!?優先すべき備えは「水」でした

備蓄のアリなしが避難生活の明暗をわける

私たちの暮らしは電気や水道、ガスに支えられています。巨大地震の発生後、それらのライフラインは供給ルートの破損や安全確保のため、供給を停止します。もし家族や自宅が無事だったとしても、水道などが自由に使えない限りは「避難生活」が続くことになります。

2011年の東日本大震災では47万人、2016年の熊本地震はで18万人以上が避難者になりました。ひとたび大きな地震が起これば、間違いなくライフラインはストップし、それまで通りの生活は続けられません。逆にいえば、復旧までの期間を乗り越えられる備蓄が用意できているかどうかが避難生活の明暗を分けるということです。(※1・2)

非常食は最低限3日分、は1日ひとり3リットルを原則として最低限3日分。いずれも、できれば1週間分を用意しておくようにしましょう。それだけでいいの?と感じる方もいれば、そんなに必要なの?と感じる方もいるのでは。そもそも推奨される備蓄のボリュームは「余裕をもって」の分量なのでしょうか。それとも「最低限ギリギリ」の分量なのでしょうか。

近年の大きな自然災害によるライフラインへの被害

東日本大震災(2011年)熊本地震(2016年)
電気466万戸が停電(東北電力管内)
3日後に約80%
約3ヶ月後に復旧完了
48万戸が停電
約5日後に復旧完了
水道257万戸が断水
1週間で約57%
約6か月半で復旧完了
45万戸が断水
1週間で約9割
約3か月半で復旧完了
ガス200万戸が供給停止(都市ガス・LPガス)
約2か月で復旧完了
10万戸が供給停止
15日復旧完了

震災後のライフライン復旧までにかかった過去の例(※3・4)を見ると、電気だけは早めの復旧が期待できますが、水道・ガスの復旧には数週間〜数ヶ月もの時間が必要になることがわかります。先ほどの備蓄は最低限3日分、できれば1週間分というボリュームだけでは生き延びられません。推奨される備蓄量は、あくまでも給水車や外部からの支援物資が届くまでの「繋ぎ」なのです。

まとめ:支援・復旧は遅れることも。余裕のある備えを

甚大な災害では、支援物資が運ばれるはずの道路が激しく損傷することも想定されます。そうなれば当然、水や食糧の供給は滞ります。遠方からのサポートが届いたり、ライフラインが復旧するまでの間、私たちは自力で何とか生き延びなければいけません。家庭での防災備蓄には、自分たちの力だけで難局を切り抜けるという目的があるのです。もしものとき、家族全員が生活を続けられるための備えを、余裕をもって用意しておきましょう。

執筆・監修:D.Sata/SAIBOU PARK/防災士

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出典

※1:総務省 東日本大震災関連情報 東日本大震災記録集

※2:内閣府 平成29年版 防災白書|図表1-1-5 熊本地震による熊本県の避難者数と避難所数の推移

※3:経済産業省「3.11の地震により東北電力で発生した広域停電の概要」(H23.9)、厚生労働省「東日本大震災水道被害状況調査報告書」(平成24年12月)、経済産業省「東北地方(被災地)のLPガス等の供給確保」「東北・関東地方の都市月等の復旧」(平成23年5月)より農林水産省作成

※4:中央防災会議ワーキンググループ「熊本地震を踏まえた応急対策・生活支援策の在り方について」(平成28年12月)より農林水産省作成

目次

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